4月20日:癒音(いおん)コスモスを実施しました。
4月20日(水)10:00より、4階サービスステーション前にて癒音コスモス:
音楽療法を実施しました。
前回4月6日に引き続き「花」「北国の春」など、春らしく爽やかな歌と曲と
演奏が、フロア中に響き渡りました。
今回はセラピストの方が春に因んだ造花の花束を手にし、入居者様お一人
お一人に回りました。聴覚だけでなく、視覚からも春の息吹を感じて頂けたので
はないかと思います。
また、本日はセッション中に、4月お生まれの入居者の方々のお祝いをさせていた
だきました。4月お生まれの7名の方々に、お一人お一人にバースデーソングを演奏に
合わせて、参加して頂いたみなさんで歌唱しました。
次回は5月11日(水)10:00~を予定しております。ご家族の方もご自由に参加して頂け
ますので、ご関心のある方は是非お越し頂ければ幸いです。
月寒コスモス苑 生活相談員
編集後記
趣味は読書と自負している相談員が、最近・過去に読んだお気に入りの一冊を「私的な読書感想文」としてご紹介
します。今回ご紹介するのは小説です。
『サヴァイヴ』近藤文恵 著 新潮社
自転車のロードレースを主題にした小説で、シリーズものとして現在までに4作品発表されています。1作目の『サクリ
ファイス』は第5回本屋大賞第2位、大藪春彦賞を受賞しています。
『サヴァイヴ』はその3作品目で、シリーズ中唯一の短編集なのですが、個人的に4作品の中で一番おもしろいと思って
います。
全作品に共通しているのは、自転車のロードレースを主軸に様々な人間ドラマやミステリー要素が交錯する点ですが、
中でもこの『サヴァイヴ』はそれが一番色濃く表現されていると感じています。
単行本、文庫版の両方で出版されていますが、個人的には(文章はもちろん一緒ですが)単行本がお勧めです。表紙に用い
られている写真と、発売当時の単行本の帯に書かれている文章(個人的にこの帯に書かれている文章に、編集者の魂が込めら
れていると思っています)が、読み終えた時の感動をより昇華させてくれます。
誰が読んでも文句なしに面白くて泣ける、貴重な1冊だと思っています。文字だけでここまで人の心を震わせることができる
のかと、小説の素晴らしさと有り難みを読む度に再認識させてくれるので、元気を出したい時によく読み返しています。
1作目を知らなくても面白く読めると思いますが、1作目の世界観を知った上でこの『サヴァイヴ』を読むと、その感動は何倍
にも増幅されます。以上、今回のお勧めの1冊でした。