職員のつぶやき⑥「鎮魂と再生の物語」

2020-10-08

趣味は読書と自負している相談員が、最近・過去に読んで気に

入っている本を「私的な読書感想文」としてご紹介します。今回

は漫画です。

 

『イヴの眠り』(全5巻) 吉田秋生 著、小学館

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田秋生さんと言えば2015年に映画化もされた『海街diary』(全

9巻)も有名ですが、代表作といえばやはり『BANANA FISH

(全20巻)だと思います。

BANANA FISH』は累計発行部数1200万部:アッシュリン

クスが主人公の傑作ハード・ロマン、その『BANANA FISH

作品世界を一部共有する作品が2001年小学館漫画賞受賞作:有末静

雨宮凛の双子の物語を描いたスーパーロマン『YASHA -夜叉-』

(全12巻)、その続編が『イヴの眠り』です。

 

『イヴの眠り』は副題が「YASHA NEXT GENERATION 」と記され

ており、『YASHA -夜叉-』の18年後の世界が描かれています。

今作の主人公は有末静の実娘:アリサ・クロサキですが、3作品に渡り

登場するシン・スウ・リンの活躍や、『YASHA -夜叉-』の主要人物で

あるケン・クロサキとルー・メイの過去エピソードが1巻目に盛り込ま

れており、全5巻とボリュームこそ少ないですが満足度は高いです。

 

ハードな描写も多く、『海街diary』で初めて著者の作品を読んだ方には

かなり衝撃的かもしれません。ですが緻密な世界観とキャラクター設定、

アクションとリアリティーを追求した物語、そしてハードな展開の中に

も人間愛があり、それこそが吉田秋生先生の真骨頂だと思います。

 

未読の方は『BANANA FISH』『YASHA -夜叉-』『イヴの眠り』と、

3作品連続で読んでみることをお勧めします。結局3作品の紹介となりま

したが…。以上、お勧めの漫画でした。ディスミス(解散)!

                   コスモス苑月寒 生活相談員

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