私的な読書感想文
2023-09-17
趣味は読書と自負する介護課長が、お気に入りの一冊をご紹介
する私的な読書感想文。今回は10年以上前から各作品を愛読
させて頂いており、7月に『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞
された垣根涼介さんの作品をご紹介します。
『ヒートアイランド』 垣根涼介 著、文春文庫
ここ数年の著者の作品は歴史小説が多いですが、それまでは
クライムサスペンス系の『ヒートアイランド』シリーズと、
ヒューマンドラマ系の『君たちに明日はない』シリーズが著者
の代表作だったように思います。
私は10数年前に、「王様のブランチ」というテレビ番組で
『君たちに明日はない』が紹介されていて読んでみたらとても
面白かったのをきっかけに、著者の作品を読み漁りました。
『ヒートアイランド』は『君たちに明日はない』シリーズと
世界観がほぼ真逆の作品で、過激な描写も多く最初読んだ時は
度肝を抜かれたのですが、それでも読み続けることをやめられ
ない要素が満載の作品です。
『君たちに明日はない』シリーズは5作品目で既に完結しています
が、『ヒートアイランド』シリーズは2010年に刊行された第4作
『ボーダー』を最後に、まだ新作が発表されていません。一ファンと
して、今も続編が出ることを切望しています。
著者の作品にはデビュー作の『午前3時のルースター』、史上初の
三冠受賞作『ワイルド・ソウル』等、傑作が多いです。著者の公式
サイトで全作品が著者自身によって熱く紹介されていますので、
まだ未読で興味を持たれた方は是非そちらを覗いてみて下さい。