私的な読書感想文
2023-05-08
本来なら村上春樹氏の最新作『街とその不確かな壁』をご紹介する
予定でしたが、個人的にそれ程のめりこむことができず・・・
三部構成の内、第二部は比較的楽しめたのですが、それ以外の部分
がどうにも熱中できず、どうしても『世界の終わりとハードボイルド・
ワンダーランド』と比較してしまい、消化不良のまま読了するという
・・・すみません、あくまで個人的感想です。
ここからは気持ちを新たに、最近読んで面白かった小説をご紹介しま
す。
『水やりはいつも深夜だけど』 窪美澄 著、角川文庫
今作は『ふがいない僕は空を見た』のような過激さはありませんが、
日常生活の中に潜む寂しさ、切なさを描きながらきちんと希望も
描かれていて、6つの短編集ですがどれも満足度が高いです。
個人的には第2編の「サボテンの咆哮」がお気に入りで、家庭と育児
にもがく、全ての父親にお勧めです。
コスモス苑 介護課長